Amazonギフト券の経費化や税金対策が税務署にバレるのか不安な方、必見!
商品の購入から知人への贈り物まで幅広く利用できるAmazonギフト券。
「会社の経費として購入できるのかな…」、「経費計上したら脱税になったりしないかな…」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Amazonギフト券は正しい使い方を押さえておけば、事業経費として計上することが可能です!
本記事ではAmazonギフト券を経費計上できる場面や経費計上時の注意点についても解説していきます。
間違った経費計上によって税務署から指摘を受けた、脱税とみられてしまったということがないように詳しく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1.Amazonギフト券を経費にした税金対策は税務署にバレる可能性がある!
この記事を読んでいる皆さんも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
「会社の税金対策でAmazonギフト券が買えたら便利」「個人事業主なら税務署にバレないだろう」と。
しかし、実際は税金対策でAmazonギフト券のような金券類を経費計上すると税務署にバレる可能性があります。
その理由は主に
- Amazonギフト券での不当な経費計上は脱税になる
- Amazonギフト券の経費計上は個人事業主でも関係なく調査対象
からです。
1-1.Amazonギフト券での不当な経費計上は脱税になる
Amazonギフト券の経費計上は全てが脱税に繋がるわけではありません。
もちろん、事業に使用する正当な理由がある場合はたとえ税務署が調査に来ても経費への計上は認められるでしょう。
ただし、不当な経費計上はもちろん否認され脱税とみなされます。
次のような場合、不当な経費計上=脱税と判断される可能性が高いでしょう。
- 事業活動に無関係な人への贈り物
- 私的使用目的での経費計上
- 急な利用用途変更
- 架空の取引先への取引として計上
- 給与を減額し一部をギフト券で支払う
これらのケースにいて詳しく知りたい方は3章をご確認ください。
1-2.Amazonギフト券の経費計上は個人事業主でも関係なく調査対象
実際どのくらいの確率で税務調査に入られるかというと下記の通り、法人は約3%、個人事業主は約1%程度です。
画像引用元:国税庁
これだけみると確かに個人事業主は税務調査に入られる可能性は低いため、脱税してもバレないかもしれません。
ただし、下図のように税務調査での不正が発見されやすい業種は特に調査されやすくなっています。
そのため、実際はすべての業種が同じように法人3%、個人事業主は1%という確率だとは言えないでしょう。
不正が発見されやすい10業種
順位 | 業種 | 不正発見率 | 不正発見1件 あたりの 不正金額 |
---|---|---|---|
1 | その他の飲食 (焼肉、ラウンジ、食堂等) |
60.7% | 948万円 |
2 | 管工事 (冷暖房設備工事、給排水、 衛生設備工事、ガス配管工事) |
39.8% | 639万円 |
3 | 職別土木建設工事 (とび・コンクリート工事、 鉄骨・鉄筋工事、 左官工事、解体工事) |
39.0% | 896万円 |
4 | 構築用金属製品製造 | 35.0% | 8,314万円 |
5 | 自動車修理業 | 34.7% | 234万円 |
6 | 電気・通信工事 | 34.6% | 501万円 |
7 | 土木工事 | 33.8% | 448万円 |
8 | 漁業・水産養殖業 | 33.3% | 1,328万円 |
9 | 廃棄物処理 | 32.8% | 685万円 |
10 | 貨物自動車運送 | 32.5% | 715万円 |
情報参考元:国税庁
万が一脱税をした情報が取引先や銀行に知られると取引停止に陥り、資金繰り悪化による廃業の可能性もありえます。
また、税務調査は直近5年間分を遡って調査されるため今期逃れたからと言って安心することはできません。
1度行った脱税行為で5年間リスクに怯えるのは賢明な判断とは言えないでしょう。
2.Amazonギフト券を経費計上できる5つの場面
Amazonギフト券を経費計上できる代表的な場面は5つあります。
ギフト券の経費計上は一般的に一番脱税に繋がりやすい方法のため、税務署の目は特に厳しくなっています。
そのため、しっかりとした裏付けがなければ税務調査で経費として否認されることがありますので、ご注意しましょう。
2‐1.顧客へのキャンペーン品の配布
普段、街中で「アンケートへの回答」、「サービスの利用開始」、「商品の購入」でAmazonギフト券プレゼント!という文言を目にしたことがあると思います。
顧客へキャンペーン品として配布するのは、販売促進の効果が認められ、事業活動としては適切なため、「広告宣伝費」として経費計上が可能です。
しかし、条件としては、アンケートの数やサービス登録人数などが配布数と一致しているという記録を残している必要があります。
また、実績以上の経費計上は認められませんのでご注意下さい。
2‐2.事務用品の購入
例えば、Amazonを経由して事務用品をAmazonギフト券で購入したという場合。
この場合は、事業で利用するものを購入するため、「消耗品費」の勘定科目で経費計上が可能です。
購入後には会社のために使ったことが分かるように、領収書を発行し、保管することを忘れないようにしましょう。
2‐3.社員への報酬
インセンティブやお祝いのような場面でAmazonギフト券を贈答した場合、「給与」または「福利厚生費」として経費計上が可能です。
社会通念上妥当な金額で、全従業員を対象としている場合は福利厚生費としてすることができ、それ以外では給与として処理します。
どちらを選ぶのも自由ですが、次回からの勘定科目は、一度目に採用した方法を継続的に使う必要があることに注意しましょう。
2‐4.取引先への謝礼
取引先に顧客を紹介してもらったり、事業活動で手を貸してもらえたりした際にそのお礼としてAmazonギフト券を贈る時は「接待交際費」として経費計上が可能です。
ですが、この場合は少し注意が必要です。
Amazonギフト券を購入した領収証以外に、相手が受領した書面が残っていない場合は経費として認められない場合があります。
贈答金額が少額だと税務調査で見逃されることがあるようなので、あまりにも高額な謝礼は避けるようにしましょう。
2‐5.取引先へのお歳暮やお中元
取引先にお中元やお歳暮でAmazonギフト券を贈る時は経費計上が可能です。
その際は、会社同士の関係構築でかかった経費として「接待交際費」で処理します。
ですが、こちらも取引先との謝礼で説明したように、場合によっては認められない可能性があることにご注意ください
どうしても不安な方はAmazonギフト券ではなく何かしらの物品を贈るのが無難です。
3.Amazonギフト券を経費計上できない3つの場面
Amazonギフト券は購入すれば全て経費計上できるものではありません。
不適切な利用の場合は経費計上が認められることはありません。
安易に購入して、結局経費にできなかったというような事がないように、この章で経費計上できない3つの場面についても確認しておきましょう。
3‐1.事業活動に無関係な人への贈り物
「家族、友人、知人、親戚」のような個人的な付き合いの相手に、Amazonギフト券を贈答することは経費として認められません。
あくまで経費にできるのは事業活動のためにかかった費用のため、受取の証拠が用意できた場合でも経費計上はできません。
ただし、知り合いが業務を手助けしている場合や取引先である場合など、事業活動に関わりがあれば経費計上が可能です。
3‐2.私的使用目的での経費計上
私的なショッピングでの利用というような場合は、もちろん経費計上は認められていません。
事業と同じ備品や消耗品を購入するような場面でも、それが私的な使用目的の場合は対象外です。
小規模企業や個人事業主だとやりがちですが、社長の生活費=事業経費とならないように正しい会計処理を心がけましょう。
3‐3.急な利用用途変更
当初は事務用品や取引先への謝礼として購入していたAmazonギフト券が一部余った場合に、余った分を個人利用してしまうと経費計上することができません。
余った分を保管しておき、その都度事業活動のために利用した場合は、経費計上が可能です。
経費計上はできませんが、使わないAmazonギフト券を私的利用のために換金することは可能です。
Amazonギフト券をお得に換金する方法については下記の記事がオススメです!
\Amazonギフト券の換金方法/
3‐4.架空の取引先への取引として計上
Amazonギフト券を架空取引先に贈ったとして経費計上するのは脱税行為とみなされるでしょう。
税務調査でNGになった場合は「申告漏れ」と「脱税」の2つに分類されますが、申告漏れと脱税には大きな違いがあります。
納税者の過失となる申告漏れと違い「故意に悪意を持って」行われる脱税は厳しい罰則もありえます。
脱税の場合は、申告漏れよりも重い重加算税となり、最悪は刑事罰も想定されるため絶対に行わないようにしましょう。
4.Amazonギフト券を経費計上するときの4つの注意点
Amazonギフト券は、正しい利用をしたとしても条件がそろっていない場合には、経費計上できないことがあります。
正しく処理することで急な税務調査でも焦らず対応することができるようになります。
この章では、ギフト券を経費計上する時の4つの注意点を詳しく解説します。
4‐1.経費計上のタイミング
Amazonギフト券は大前提として、「事業活動で利用したタイミング」でしか経費計上ができません。
そのため、利用目的を決定していても、実行に移していない場合は一旦全て資産として扱い、経費とはなりません。
この段階での経費計上は認められないため、利用後の経費計上のみ可能という点を押さえておきましょう。
4‐2.ギフト券を換金しないようにする
節税のためとAmazonギフト券を購入し経費計上した挙句、そのまま売却し現金化することは、完全に脱税となってしまうので絶対にやめましょう。
万が一にも脱税がバレることがあれば、懲役、罰金、追徴課税などの罰を負うことになります。
また、脱税する会社ということが顧客や取引先に知れ渡ると、取引できなくなり廃業に追い込まれる可能性もあります。
4‐3.領収書の保管
Amazonギフト券を利用した備品や消耗品の購入のような時には、どれにいくら使ったかを証明するために領収書が必要になります。
基本的に何に使ったかあやふやなままでの経費計上は認められず、税務調査で全て否認されます。
下手すると脱税の可能性すら疑われるため、領収書関係は必ず保管しておきましょう。
Amazonのサイトでは必ず購入履歴が残っているため、次の手順で領収書にすることが可能です。
- Amazonホーム
- 左上の「三」を選択
- ヘルプと設定の中の「アカウントサービス」を選択
- 注文履歴を選択
- 購入商品の右側の「領収書等」を選択
- 領収書/購入明細書を選択
- ページ上部の青色部分「このページを印刷してご利用ください。」を選択して印刷
4‐4.Amazonギフト券の受領は課税対象
会社給料や副業の報酬をギフト券で支払ってもらうと課税対象にならないと考えている方が一定数いるようですが、ギフト券を収入として受領した場合は課税対象になります。
会社給料なら「給与所得」、個人事業の副業なら「事業収入」です。
個人事業が副業なら20万円、専業なら48万円の収入があれば確定申告が必要になります。
確かに個人事業主且つ少額のAmazonギフト券の受領であれば、税務署にバレにくいというのは事実です。
しかし、税務調査では反面調査と呼ばれる「税務調査の対象者本人」ではない対象者の取引先などに対して実施されるものもあるため、自社でバレなくても取引先の取引履歴を確認されればバレる可能性もあるでしょう。
そのため、100%バレない方法はないため受け取った分は申告するのが良いでしょう。
ギフト券の受領時とは違い、ギフト券の購入時に関しては税金はかかりません。 ギフト券利用時に購入商品に消費税がかかるため、ギフト券購入の際に消費税がかかると二重課税になってしまうため、ギフト券購入は非課税となっています。
5.【要チェック】場面別の勘定科目一覧!
経営者の方の中には、ご自身で会計処理を行っている方もいらっしゃるかと思います。
特に、今回のような、Amazonギフト券を利用した場合の勘定科目は何になるのかという不安もあるのではないでしょうか。
次の表では、本記事で紹介したAmazonギフト券の利用状況を例に、各勘定科目ついてまとめているのでご覧ください。
経費計上 可能な場面 |
勘定科目 |
---|---|
①顧客への キャンペーン品の配布 |
広告宣伝費 |
②事業用 消耗品の購入 |
消耗品費 |
③社員への報酬 | 給料賃金または 福利厚生費 |
④取引先への謝礼または 取引先へのお歳暮やお中元 |
接待交際費 |
この表以外の場面でAmazonギフト券を経費計上できるかもしれない場面と遭遇した場合は、税理士に相談するのが安心です。
無料相談を行っている税理士事務所も多いので一度相談してみましょう。
6.Amazonギフト券の税金や支払いに関するよくある質問
ここまでAmazonギフト券の経費化や節税対策の注意点などを紹介しました。
この章では、
- Amazonギフト券で納税はできるの?
- ポイ活でもらったAmazonギフト券は納税の対象になるの?
- Amazonギフト券で公共料金の支払いはできるの?
- Amazonギフト券を無償でもらった場合に贈与税はかかるの?
のような税金や支払いに関する細かい点まで解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
Q1.Amazonギフト券で納税はできるの?
A:実はAmazonギフト券を活用して国税の納税ができます!
厳密にいうとAmazonギフト券ではなく、Amazonペイを利用するやり方です!
国税とは具体的に、所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税・印紙税・酒税・登録免許税・自動車重量税があります。
納税の手順は次の通りです。
- Amazonギフト券の入手
- Amazonギフト券をアカウントにチャージ
- 国税スマートフォン決済専用サイトに移動
- 支払方法でAmazonペイを選択
- 個人・納付情報を入力
- Amazonアカウントにログイン
- 支払方法でAmazonギフト券を選択し支払い
ただし懸念点として
- スマホ決済では30万円までしか支払えないこと
- Amazonギフト券購入額が大きいとAmazonのセキュリティがはたらき数日利用できなくなることがある
というようなことが挙げられますので、十分注意しましょう。
Q2.ポイ活で受け取ったAmazonギフト券は納税の対象になるの?
A:ポイ活で受け取ったAmazonギフト券も納税の対象となります。
ポイ活で受け取ったAmazonギフト券は収入として認められ、一定金額を超えると確定申告が必要です。
確定申告が必要なパターンは次の3つ。
- 会社員(給与所得者)で一時所得が90万円を超える、または雑所得が20万円を超える場合
- 会社員以外(専業主婦/主夫)で一時所得が146万円を超える、または雑所得が48万円を超える場合
- 個人事業主で年間合計所得金額が48万円を超える場合
また、ポイ活の中でもアンケートやアプリ登録等で獲得するポイ活は申告が必要ですが、商品購入で得たポイントを貯めるタイプのポイ活は申告の必要はありません。
また、上記の金額を超えなければ確定申告は必要ありませんが、ポイ活で1円でも雑所得や一時所得がある場合は住民税の納付が必要です。
その際には税務署ではなく市役所や区役所で住民税納付を行いましょう。
Q3.Amazonギフト券で公共料金の支払いはできるの?
A:残念ながらAmazonギフト券で公共料金を支払うことはできません。
ただし、Amazonギフト券は直接利用できませんが、現金に換える事で支払いに充てることができます!
Amazonギフト券は、ギフト券買取サイトを利用する事で即日ですぐに現金に換えることができます。
おおよそ換金率は85%~92%と高換金率。
特に買取ヤイバやソクフリなど大手の実績のある買取サイトは、24時間365日電話対応できて万が一の場合にも安心です。
普段Amazonギフト券を利用しない方には特におすすめできます。
Q4.Amazonギフト券を無償でもらった場合に贈与税はかかるの?
A:Amazonギフト券を無償でもらうと金額によって贈与税が発生します。
物や現金などの無償譲渡の金額を年間110万円以内に収める事で贈与税は発生しません。
そのため、Amazonギフト券も他の無償譲渡されたものと含めて年間110万円以内であれば贈与税はかからないでしょう。
また、年間の計算期間は1月1日~12月31日のため、その間に110万円で収める必要があります。
ちなみに、もらったAmazonギフト券がデジタルかカードタイプかは関係なく贈与税はかかります。
Amazonギフト券の経費化はバレるのかのまとめ
Amazonギフト券を経費にした税金対策は税務署にバレる可能性があります。
特に事業活動に関係のない不当な経費計上は脱税とみなされることもあります。
また、法人・個人事業主にかかわらず税務調査は行われるため、万が一のことを考えるとAmazonギフト券での脱税を考えるのは得策といえないでしょう。
Amazonギフト券を経費計上したい場合は、事業活動に必要かどうかという点がポイントになります。
商品やサービスの販売促進や事務用品の購入、取引先との関係維持のために使われるものであれば経費計上が可能です。
逆に私的使用目的や事業活動に無関係な人への贈り物等の場合は経費計上することができません。
また、事業活動に利用したAmazonギフト券でも、購入前のタイミングでは経費計上できず、経費計上したい時は、購入後に領収書があるという条件をそろえる必要があります。
Amazonギフト券の購入時に経費計上し、その後換金したりすると、脱税となり重い罰を受けることになるため絶対にしないようにしましょう。
また、収入としてAmazonギフト券をもらった場合は課税対象となることにも注意しましょう。